ご覧頂きましてありがとうございます。 この江戸時代製の古伊万里染付小皿（三種五枚）は、日本磁器の魅力が凝縮された、実に味わい深い逸品です。まず目を引くのは、藍一色で描かれた精緻な文様と絵柄の美しさです。濃淡を巧みに使い分けた絵付けは、手描きならではの柔らかさと表情があり、それぞれの皿が異なる意匠を持ちながらも、全体として統一感のある美しさを醸し出しています。 　また、中央の見込み部分には植物をモチーフとした図柄が配され、周囲には幾何文様や唐草風の縁取りが施されています。こうした装飾は、江戸期の庶民文化と美意識を象徴しており、実用の中にも品格を求めた当時の感性が反映されています。 　さらに、高台内に記された「成化年製」の銘は、中国明代の名窯時代にあやかったもので、日本の陶工たちがその格式や憧れを写したものです。これは実際の製作年代ではなく、あくまで意匠としての銘ですが、伊万里焼が中国陶磁を模範としながら独自の様式を確立していった過程を象徴する要素として評価されています。 　器の形も、柔らかな輪花（りんか）型で手取りがよく、日常の食卓でも使いやすい大きさです。それでいて、棚に並べると十分に装飾的な存在感を放ちます。実用性と芸術性を兼ね備えた、まさに江戸美学の結晶ともいえる小皿群です。 ※一枚ニユウあります。（画像17参照） ★寸法★ 直径11㎝ 高さ2.5㎝ 陶磁器の町、佐賀県伊万里市在住で古物商（第911100009525）を営んでおります「陶磁器ヨーソロー」と申します。 古伊万里、現代作家もの、個人で製作活動しているレアな窯元、有田焼伊万里焼の陶磁器を中心に出品しております。 未使用品に関しては陶磁器商社、骨董に関しては古物競りやコレクター依頼品でございますので、ご安心くださいませ。